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できるだけたくさんの情報を集めたいという気持ちから目に付いた
不動産屋に片っ端から声をかける方がいらっしゃいますが、効果は
薄いと思われます。
不動産屋は現在レインズと呼ばれるインターネットサイトを通じて
情報を共有しています。
そのため、たくさんの不動産屋に声をかけても同じ情報ばかりが
出てくる事になるからです。
もちろん、レインズのへの登録義務を果たしていない不動産屋も
ありますし、また、登録義務が発生する前の物件情報もあります
から全く意味がないわけではないですが、それでも効果は限定
的です。
また、複数の不動産屋に声をかけていた事が原因でおもいがけない
トラブルに巻き込まれたケースも耳にします。
地に足のついた住宅購入を望むなら一つの不動産会社、一人の営業
マンとしっかりした人間関係を作る事をおすすめします。

住宅を購入するにあたってはみなさん当然のことながら様々な条件
を考えられます。
たとえば間取りは4LDK以上だとか、駅から徒歩何分以内とかいうも
のです。
住宅探しはまず条件を決める事からはじまりますから条件をお考え
になるのは当然のことです。
しかし、この条件を絞りすぎると、とんでもなく割高な買い物をしな
ければならないことにもなりかねませんので注意しましょう。
よくあるのは●●校区限定という条件の絞り方で高い住宅をつかまさ
れてしまうケースです。
ひどい事例になると何百万も割高な買い物をしてしまい、中・高一貫
の私立に入れる方がはるかに安上がりだったのではと思われるような
事態になることもあるようです。
条件を絞りすぎると売主さんや不動産屋に足元を見られることもある
でしょう。
(上の例で言えばその校区内で出ている物件が1件しかないことが
わかっていれば売主さんは当然高い価格設定をするはずです。)
また、そうでなくても条件を絞りすぎて選択肢が過度に少なくなれば
お得な物件に出会える可能性はグッと小さくなります。
絶対に譲れない条件は別として、それ以外の条件については場合によっ
ては妥協しても良いというぐらいのゆとりが結果としてあなたの住宅購
入を良い方向へと導いてくれるでしょう。

みなさんが不動産業者から物件情報の提供を受ける時には物件資料を
もらいます。
資料から判断できる事を読み取ることができないと無駄足を踏むこと
になりますので、ここで記載事項について簡単に予習しておきましょ
う。
1.接道状況・接道方向等
土地の価格は道路との関係で非常に大きく変わりますので道路の事は
しっかり確認してください。
A建築基準法上の道路に2m以上接しているか。
建築基準法上の道路に2m以上接していない場合には建物を建て替
える事ができず、その価値は非常に低くなります。
道路の種類については基本的に以下のように判断してください。
公道 → 建築基準法上の道路である。
位置指定のある私道 → 建築基準法上の道路である。
位置指定のない私道 →建築基準法上の道路ではない。
道路の判定は難しい問題もありますので最終的には必ず不動産業者
に確認して下さい。
B道路の方位
南→東→西→北の順番に安くなります。
主に日当たりの良さでこういうことになっていますが地球温暖化
の影響もあり、あまりに日当たりのいい物件も夏は大変かもしれ
ません。
C道路の幅員
前面道路が広く、間口が広い方が価格は高くなります。
また、前面道路が4m未満(場合によっては6m未満)の道路で
はセットバックといって敷地を道路として取られることがあり
ます。
この場合、結果として敷地面積は小さくなりますのでその点も
含めて価格を判定する必要があります。

建蔽率とは敷地面積に対する建築面積(通常は1階部分の面積
)の最大割合のことをいいます。
例えば建蔽率が60%の100uの土地には建築面積60uの建物を
建てることができます。(他の規制により削減される場合はあ
ります。)
容積率とは敷地面積に対する建物の総面積の最大割合のことを
いいます。
例えば容積率が200%の100uの土地には総面積200uの建物を建
てることができます。(他の規制により削減される場合はあり
ます。)
一般的に住宅の購入を検討するようなエリアには建蔽率・容積率
の制限があります。
建蔽率・容積率が小さいエリアでは当初考えているような規模の
建物を建てることができない場合がありますので注意が必要です。
また、古い建物の中には今の建蔽率、容積率の制限を越えている
建物(既存不適格建築物)もありますので建て替えの際には同程
度の建物が建たないこともありますのでその点もしっかりチェッ
クしましょう。

非常に重要なポイントであるにもかかわらず何故か軽視されがちな
のが用途地域です。
この用途地域をみれば将来そのエリアにどんな種類の建物が建築さ
れる可能性があるのかわかるのです。
用途地域には以下のよなものがあります。
第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
近隣商業地域
商業地域
準工業地域
工業地域
工業専用地域
まず、住居系の用途地域ですが
第二種住居地域
準住居地域
については住居系といってもカラオケ店や小さな工場50u以下の
ものも建築することができるエリアであることを知っておいて下
さい。
商業系・工業系の用途地域はみなさん、ある程度、警戒されると
思いますが中でも準工業用途地域は想像されている以上に何でも
建築することができます。
建築できないのはソープランドと特別に危険な工場ぐらいのもの
です。
住宅は一度購入すれば何十年も住む事になる場所です。
今の環境もさることながら将来の環境についても重要であると考え
るなら用途地域にも一定の配慮が必要でしょう。

4-3-4
物件資料チェックポイント
〜下水道とガス〜
上水道と電気がきていない所は、いまやほとんどないと思いますが
下水道や都市ガスのラインがきていないところは、まだ、相当あり
ます。
特に下水道が既に接続しているかどうかで土地の価値は相当変わっ
てきますので注意してください。
下水道がきていない場合にはほとんどの場合浄化槽を利用していま
すがこの浄化槽の設置・維持・廃止の費用も決して安いものではあ
りません。
特に都市圏において集中浄化槽(何件かの住宅で共同利用している
もの)なら、まだしも個別の浄化槽を利用しているような住宅は
あまりおすすめしません。
ちなみに現在下水道の接続が完了していない物件であっても本管が
近くまできていれば数十万ぐらい(本管までので距離による。)で
接続できますからその費用まで合わせても割安な物件なら検討して
みても良いでしょう。
(※浄化槽の廃止費用も含めて考える必要があります。)

実はこの部分にはその住宅の特別な事情や契約をするにあたっての
注意事項が書かれることが多いです。
もちろん空白であることが多いのですが何か書かれている場合には
その価値を左右するほどのことが書かれていることもありますから
しっかりチェックしましょう。
備考欄によく書かれていることをいくつか上げてみます。
諸費用
新築物件を購入する際に必要となる付随費用のことです。
最近は全て込みという物件も増えましたが建築確認費や水道
市納金、外構費等は別途必要という物件もまだまだ多いです。
この金額も含めて安いか高いかを判断しましょう。
都市計画道路の有無
計画の段階に応じて建築に対して規制がかかります。
中には実行の見込みのないものもありますが可能性は0ではなく
都市計画道路のかかっていない土地に比べて幾分は価値が下が
るものと考えるべきでしょう。
瑕疵担保責任を排除する特約
瑕疵担保責任とは建物に欠陥があった場合に売主が買主に対し
て負う修補や賠償の責任のことです。
この責任を排除する特約を受け入れることを契約の条件とする
場合に備考欄に「築年数古年のために売主は瑕疵担保責任を
負いません。」などと記載されているわけです。
期間を区切ってでも瑕疵担保責任を負ってくれる場合と、そうで
ない場合とでは同じ価格でも当然、高い安いの判断は変わって
きます。
事故の有無
自殺等の事故暦についても備考欄に書かれている事が多いです。
あまり、ダイレクトな表現は使わず、「室内で事故がありました
。」とかいう程度の表現で書かれています。

ここでは物件案内時にチェックすべき一般的な項目について整理
しておきます。
1.利便性
駅やスーパー等の利便施設へのアクセスの良さは不動産の価格に
大きく影響します。
物件資料上に駅までの徒歩時間などについての記載はありますが
あくまで80mを1分間で換算しているだけのものですので信号の
有無や赤信号の時間の長さ、踏み切りやその他の交通事情などを
全て勘案する必要があります。
2.環境
周囲にいわゆるゴミ処理場などの嫌悪施設がないか、しっかり確認
しましょう。
社会的には絶対に必要なものですが、不動産の価格に大きな影響
があることは否定できません。
臭いや騒音を発する施設が周囲に確認できた場合必ず、曜日や時間
帯をかえて許容できる範囲のものかチェックするべきです。
3.ご近所
ご近所に迷惑な方がいないかを確認するのは当然のことですが、そ
うでなくてもご近所になじめそうかは、しっかりチェックしたいと
ころです。
特に子育て世代の方は軒先に置かれているおもちゃ等から同年代の
方が住まれているエリアなのかを推察しましょう。

4-4-2
物件案内時の注意事項〜新築編〜
新しい家は確かにいいものですが、その魅力に浮き足立つと思いが
けない落とし穴にはまることもあります。
あくまで客観的で冷静な判断を心がけましょう。
1.間取りの使い勝手をしっかり確認する。
新築戸建の場合に特に気をつけなければならないのは間取りの使い
勝手です。
入居中の中古戸建の場合、様々な家具が配置されている状況で内覧
をすることになりますので、ここにテーブルを置いても充分通れる
とか、冷蔵庫置き場は一応あるものの、大きなものはおけないとか
具体的なイメージを持つ事ができますが、新築戸建の場合、ほとん
ど中が空っぽの状態で内覧することになりますので使い勝手につい
ての判断がしにくくなります。
ですから事前に設置予定の家具のサイズを測っておいて家具の納ま
りをしっかり確認するようにしましょう。
2.設備に惑わされるな。
最近の新築物件は当然のように設備も豪華になってきています。
お風呂一つを例にとっても浴室暖房・浴室乾燥機にとどまらずジェ
ットバス機能や浴室TVまでが装備されていることもあります。
しかし、設備はは所詮、設備であって不動産の価値をそんなに高め
るものではありません。
また、建物に組み込まれているような設備は故障時の修繕や取替え
に大変、費用がかかるものです。
ですから不動産を比較検討する際に設備の有無で優劣をつける様な
ことは避けましょう。

現在ほとんどの新築物件で住宅性能保証が付いているのに対して中
古物件にはそれがありません。
また築後、相当年数経過している場合には建物が当然あちこち痛んで
きているはずです。
ですから少なくとも目で見える範囲の故障箇所は後々、後悔がないよ
うしっかりチェックしましょう。
特に以下の点には気をつけて見て下さい。
A建具の状態
ドア(特に引き戸)の開閉はスムーズにできるかなど。
調整して直せる場合はいいですが、建物がひずんでいることもありえ
ますので注意が必要です。
B床のきしみ
床の状態が悪い場合は床下になんらかの問題があることも考えられま
す。
特に木造住宅の場合、極端にへこんだりする場所がないか充分に注意
しましょう。
Cクロスの破れ
外壁のクラックは目に付きますが内壁のクロスの破れについては「破れ
ている」としか認識されない事があります。
しかし、クロスは通常、単独では汚れる事はあっても破れるものでは
ありません。
クロスが破れている場合には壁面からさけているか、施工が悪いこと
が考えられますので小さな破れも見落とさないようにしましょう。
D天井周辺
雨漏りのしている家は他の条件がいくら良くてもオススメしません。
既に相当、家が痛んでいる可能性が高いです。

昔からマンションは管理を買えといいますが、ここではマンションの
管理の程度を推測する方法についてお話したいと思います。
1.エントランス、廊下、階段、エレベーター内等の共用部分の清掃が
行き届いているか。
共用部分の清掃が行き届いているマンションは居住者の意識が高く
資産価値を守るために管理活動も積極的になされていることが多い
です。
できるだけ共用部分の美しいマンションを選びましょう。
2.管理人の対応等はどうか。
管理人は定年退職した年配の方が多いのですが中には対応に問題の
ある管理人もいます。
問題のある管理人は管理会社に申し入れをして変えてもらうことも
できますが、管理会社の質を反映していることもあります。
契約している管理会社の程度を知るための一つの判断材料として営業
マンとのやりとりなどをしっかり観察しておきましょう。
3.外から見たバルコニーの状態はどうか。
外からバルコニーを見た際に乱雑に物がたくさん置かれているような
マンションはあまりおすすめできません。
バルコニー部分は各専有部分の所有者が利用する事ができることに
なっていますがあくまで共用部分ですので物を置いたりする事は管理
規約上許される行為ではありません。
(火災時の避難通路にもなっていますので物置でも置いていれば隣人
が逃げられなくなってしまいます。)
バルコニーに物がたくさん置かれているようなマンションは管理組合
の統率力が低下しているか、規約に従わない困った住人が増えている
かのどちらかと言えます。

物件案内等を経て購入の意思が固まったらいよいよ購入申込みを行
います。
購入申込みは不動産購入申込書(通称;買い付け)という書面によ
って行います。
不動産購入申込書は契約書とは別物ですが、商慣習上、非常に重視さ
れるもので、一度記入すると面倒なことになることもありますので
しっかりと意思が固まってから記入、提出をするようにしましょう。
最初に購入申込書を提出した人の事を「一番手」といいます。
「一番手」は優先的に契約交渉ができ、その後に他の方から購入申込
みがあっても「二番手以下」と同等以上の契約条件を提示する限り、
「二番手以下」に買主の座を奪われることはありません。
(もちろん、条件についての売主の同意は必要です。)

購入申込書には購入者側の契約に関する希望条件を全て記入するよう
にします。
もちろん全ての希望を受け入れてもらえるわけではありませんが、こ
の書面に書かれていない条件を事後的に申し入れてもまず、受け入れ
てもらえませんので、漏れなく記入しましょう。
購入申込書の記入事項のうち注意が必要なものは次の3つです。
1.価格
2.引渡し希望時期
3.条件
ここでは、このうち1.2.について取り上げたいと思います。
それでは順番に見ていきましょう。
1.価格
価格交渉は絶対にするようにしましょう。
基本的には10万円台については交渉してよい範囲です。
(例えば1580万の物件なら、80万円の部分)
高額な物件であれば100万円台の一部分も含めた交渉も問題ないと思い
ます。
ただし、売主さんの中には「価格交渉をするような人物と取引したくは
ない。」といった事を言う堅い売主さんもいますので営業マンとも相談
した上で判断するようにしてください。
2.引渡し希望時期
物件情報が出される段階で売主さんが引き渡し時期を明示している場合
には基本的にそれに従う事になりますが、引渡し時期が「相談」とされ
ている場合はあなたが引越しできる最も早い時期で記入しておきましょ
う。
売主さんが、その引渡し希望時期に引き渡せない事情があるならあなた
が引き渡し時期を譲歩してあげることが価格交渉などをするにあたって
優位に立てる材料となりうるからです。

5-2の続きです。
購入申込書記載の際の注意事項の3つ目「条件」についてお話したいと
思います。
まず、住宅ローンを利用する方については融資不成立の場合の無条件
解除の特約(俗にローン特約と言います。)が必要なことを記載しな
ければなりません。
この特約をつけておかないと万が一、住宅ローンの審査が通らなかった
場合に契約時に売主に交付している手付金を放棄しないと契約を解除
することができなくなってしまうからです。
(手付金は通常、売買価格の1割程度ですから、3000万円の物件に対
して購入申込みを行う場合には300万円ほどの手付金を入れることに
なります。もしも没収されるようなことがあったら失敗したで済ます
ことができる金額ではありませんよね。)
次に条件として記載しておきたいのが短期間でも瑕疵担保責任(建物
引渡し後、故障箇所等が発見された場合に売主が負う修繕や損害賠
償の責任)を売主さんに負ってもらうことです。
建築後15年程度を過ぎた木造住宅の場合、売主が瑕疵担保責任を負わ
ない旨を売却の条件としている事が多いのですが、これについて例え
ば1ヶ月だけでも瑕疵担保責任を負ってもらうことを条件とするわけ
です。
こうすることによって、その期間内に建築士等の建物の専門家に建物を
調査してもらい修繕が必要な箇所を売主さんの負担で修繕してもらって
おけば、住宅購入直後にさらに経済的な支出をするような事態は避ける
事ができます。
もちろん、新築で購入するわけではありませんから、なんでもかんでも
修繕してもらえるわけではありませんが、居住するのに困難が生ずる
ような故障については事前に説明を受けていない限り、修繕してもらえ
ることになりますのでダメもとでお願いしてみましょう。



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