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不動産の購入では契約に先立って重要事項の説明が
なされます。
これから購入しようとする不動産のまさに「重要」な事項
の説明ですからしっかり理解するようにしましょう。
重要事項説明書の主な内容は以下の通りです。
1.不動産の表示
所在、地番、地目、家屋番号、土地・建物の面積
2.売主に関すること
売主の住所・氏名
3.第三者の占有
人に貸したりしていないか。
4.登記事項
登記されている事項と合致しているのか。
5.法令による制限
6.道路に関する事項
7.私道負担に関する事項
8.電気・ガス・水道に関すること
9.売買代金その他の授受される金銭に関する事項
10.契約解除に関する事項
11.損害賠償の予定または違約金に関する事項
12.住宅ローンに関する事項
13.手付金、支払金等の保全措置
どれも重要な事項ばかりですが特に5と6に関しては注意
してください。
5,6によって建物の再建築が制限されたりする場合には
その不動産の経済価値が半減したりします。
安い買い物をしたつもりが、とんでもない損をさせられて
いたなんてことにならないよう、くれぐれも気を付けて
下さい。

1.わからないことは徹底的に質問する。
重要事項の説明は宅地建物取引主任者が行います。
宅地建物取引主任者の中にはとんでもない早口で重要
事項説明書を読み上げる人がいますが、わからない箇所
があれば、一回一回止めて質問するようにしましょう。
中には嫌な顔をする宅地建物取引主任者もいますが
重要事項説明は形式だけやればいいというものではなく
本契約の前にその不動産について充分に理解してもらう
ためのものですから、当然の権利として堂々と質問して
下さい。
2.あやしいと思ったら過信しない。
宅地建物取引主任者は一応、不動産取引のプロと認めら
れた人たちです。
しかし、当然のことながら彼らにだってわからないこと
はたくさんあります。
時には調査不足でお客さんの質問に対してあやふやな
答えしか出せない事もあるわけです。
もしもこんな事態に遭遇した時は、「まあ大丈夫だろう。」
などと過信せず、その点について再度調査をしてもらった
上で次の段階に進むようにしましょう。
特に不動産の価値が大きく変わってしまうような事項につ
いては自分自身でも調べてみるぐらいの心構えで臨む
べきです。
3.これだけはしつこく確認。
質問をしようにも全てがちんぷんかんぷんで何を質問して
いいのかわからないと言う方は少なくとも以下の質問を
しておきましょう。
1.
「この土地には間違いなく再度、建物を新築することが
できますね。」
(再建築できない土地は再建築できる土地から比べれば
価値が非常に低くなります。)
2.
「この土地及び建物の中で不動産の価値を著しく下
げるような事件や出来事はありませんでしたね。」
(殺人事件や夜逃げなどのあった不動産も当然、価値は
下がります。)
気をつけてもらいたい点はもちろん、他にもありますが
最低限、上記の3つだけはしっかり守って下さい。

購入した建物や土地に内覧時には発見できないような
故障箇所や問題があることがあります。
このような故障箇所や問題のことを民法では瑕疵と呼
んでいます。
瑕疵には物理的な瑕疵(柱がシロアリに喰われているなど)
だけでなく法律や権利上の瑕疵(建蔽率の問題で予定して
いた規模の建物を建築する事ができないなど)などがあり
ます。
民法上の原則では重大な瑕疵については原則として購入者
がその存在を知ったときから、1年間は売主に対して瑕疵担
保責任を追求して解除や損害賠償請求をできることになって
います。
ただし、この瑕疵担保責任の規定をそのまま適用しますと購
入者は何年後に瑕疵を発見しても売主に責任追及できること
になってしまいますので実務上は瑕疵担保責任を追求できる
期間を制限したり、瑕疵担保責任を排除したりします。
売主が不動産業者の場合、瑕疵担保責任を完全に排除する
ことはできず、最低でも引渡しの時から2年間は責任を負う
必要があり、新築住宅の場合にはさらに住宅品質確保促進
法により主要構造部については10年間責任を負うこととさ
れていますので一定、安心できます。
これに対して個人から中古住宅を取得する場合には、上でも
述べたとおり完全に排除したりする事もできますので瑕疵
担保責任に関する取り決めについては充分、注意し、場合に
よっては事前にプロの建物チェックを受けるなどの対応策を
考えなければなりません。

今では恐い不動産業者も減りましたがそれでも強引に契約を
させられてしまうようなことが時々はあるようです。
そこで住宅購入者の方にも念のため知っておいて頂きたいの
がクーリングオフのです。
クーリングオフとは手付金の放棄をせずに契約を解除できる
制度のことです。
クーリングオフの適用要件は以下の通りです。
1.売主が不動産業者であること
クーリングオフは個人間の売買では適用がありません。
2.クーリングオフができる旨の書面を受け取ってから8日を経
過していないこと
口頭で告げられただけなら8日を経過してもクーリングオフは
できます。
3.代金全額の支払いと引渡しが完了していないこと。
不動産業者が引渡しを完了していても代金全額の支払いをして
いなければクーリングオフは可能です。
(4)事務所等以外の場所で契約していること
自宅や勤務先、喫茶店で行った契約について適用されます。
ただし、買主が申し出をして自宅や勤務先で契約をした場合は
クーリングオフはできません。
なお、クーリングオフは書面で行うことが要求されていますが
単なる書面で行うより、念のため、内容証明郵便で行う方が良
いでしょう。

重要事項説明で不動産の内容についての最終確認ができたら
いよいよ売買契約の締結です。
売買契約は原則、当事者の売ります、買いますという意思表示
が合致すれば成立しますが宅建業者が仲介をする場合には宅地
建物取引業法上、重要事項説明が必要となり、重要事項説明を
聞いた結果、契約をしないという決断をすることも考えられる
ため、契約書への署名捺印を以って契約が成立したものと考え
られています。
契約書への署名捺印が済めば、いよいよ無償では引き返せなく
なりますので不動産業者に煽られて気持ちが固まらないまま署
名捺印をすることがないようにしましょう。
契約書は全宅連のホームページからダウンロードできるものな
ど(一般の方はご利用になれません。)をそのまま利用するな
ら売主さん・買主さん双方にとって中立公正な内容になってい
ますが通常は条項の削除や特約の追加がなされますので、その
部分については特に注意を払うようにしましょう。
以下に契約書の主なチェックポイントを挙げます。
1.手付金を放棄する事によって契約を解除することができる期限
が当初の約束どおりになっているか。
2.瑕疵担保責任(契約の目的になっている不動産について問題が
あった場合売主が負う責任)を追及できる期間が当初の約束どお
りになっているか。
3.目的不動産の引渡し時期が当初の約束どおりになっているか。
4.住宅ローンを利用する場合、ローンの利用ができなくなった場
合の無条件解除の条項が盛り込まれているか。
重要事項説明書同様に、普段は聞きなれない言葉がたくさん出て
きて一々、質問をするのも面倒になるかもしれませんが、理解で
きるまで何度でも質問するようにしましょう。

契約まで終わりますといよいよ残るのは決済だけになります。
決済は通常、銀行で行われます。
手付金を除く残代金を売主に支払うと共に不動産の引渡し(実際
にはカギの引渡し)及び登記の移転を受けるわけです。
決済は非常に重要な手続きではありますが、契約までの段階で
条件等は確定しており、その内容にそって処理されるだけのもの
ですのであまり構える必要はありません。
営業マンと司法書士の指示に従って淡々と書類に必要事項を記
入し、お金を支払い(実際には口座間でお金を移動させるだけで
す。)カギを受け取れば完了します。
ここまでの流れの中で営業マンに対してどうも信頼をおけないと
感じた方は念のため、自分で司法書士を手配しても良いでしょう。
「知り合いの司法書士がいる。」とでも言えば営業マンも嫌とは
言えないはずです。




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